不動産業界の種類を解説
不動産業界とは土地や建物に関わる業界のこといいます。
実は、不動産の事業者数は、全国のコンビニ数(約5.8万店)の約6倍程であり、約34万社もの事業者数が存在しているのです。
また、一口に不動産業界といっても実に様々な種類の分野が存在しています。
不動産業界を大きく分けると、開発(分譲)業・流通(仲介)業・管理業・賃貸業の4つの業種に分かれています。また、さらに細かく系統を分類しそれぞれを簡単に解説します。
会社によっては、一つの事業形態のみを専門的に取り扱っている場合もありますが、複数の事業形態を取り扱っている場合もあります。
不動産業者の種類と説明
●賃貸系不動産会社
アパートやマンションの賃貸仲介を主な業務としている会社です。おそらく一般の方が最も馴染みあると思われるのが、この賃貸系不動産会社です。全国展開の大手では、アパマンショップやエイブル、ミニミニなど各駅近くに多く点在しています。
●売買系不動産会社
マンションや一戸建ての仲介を主な業務としている会社です。全国展開の大手では、三井のリハウス、住友不動産販売、東急リバブルなどが該当します。地域の不動産会社においても売買を取り扱っているケースは多いです。
●賃貸管理会社
所有者に代わり、アパートやマンションの管理を主な業務としている会社です。賃貸管理を主軸に業務をしている会社もありますが、一般的に、賃貸仲介を兼ねて業務を行っている会社が多いです。
●事業用系不動産会社
事業用は、主にオフィス・店舗・商業施設・倉庫・一棟ビルなど事業のためを目的、又は収益を得ることを目的とした不動産をいいます。
細かく分類すると、オフィス専門、店舗専門、居抜き専門など色々な形態が存在しています。また、オフィスビルの管理会社や商業施設の管理会社などの形態も存在します。
●事業用系不動産管理会社
事業用の不動産管理会社は、主にオフィスビルを中心に管理していり会社、店舗ビルを中心に管理している会社、商業施設を中心に管理している会社、その他、倉庫、工場、郊外店舗などもあります。
●町の不動産仲介会社
町でよく見かける仲介会社です。仮)鈴木不動産など社長自身の苗字を看板に掲げているケースも多々あります。地域密着型の活動をしており、仲介だけでなく管理やリフォームなどの業務を請け負う会社もあります。
●ディベロッパー(開発業者)
街づくりなど大規模な土地の再開発を主な業務としています。例えば、都市開発、リゾート開発、商業施設開発、マンション開発、大規模宅地開発などがあります。
●戸建て販売会社
土地の分譲販売や売主代理で建売販売を主な業務としています。建物を建築して販売する場合は、建築業界に属します。
●マンション販売会社
売主代理で、新築分譲マンションの販売を主な業務としています。一般的に、売主であるディベロッパーやマンション開発会社の子会社であることが多いです。
●投資用不動産販売会社
収益マンションや収益一戸建て、収益アパートの新築販売を主な業務としています。一棟マンションを建てて一部屋づつ販売する会社もあれば、収益アパートのように土地活用を主にする会社もあります。
●マンション管理会社
分譲マンションの管理を主な業務としています。一般的に、売主であるディベロッパーやマンション開発会社の子会社であることが多いです。
●買取転売業者
土地や中古マンションを仕入れ、販売することを主な業務としています。売主の問題絡みなど一般的な相場より安く仕入れて、相場前後で販売する会社も存在しますが、リフォームや権利関係の問題を解決するなど、付加価値をつけて販売することを主としている会社もあります。
●不動産コンサルティング
不動産に関わる幅広い相談を受け、その解決策・改善策を示すことを主な業務としています。不動産コンサルティング業務のみで展開している会社(個人)は、全国でもごくわずかしか存在してません。
●資産管理会社
所有している不動産資産の管理・運営を主な業務としています。主に資産家の資産を管理しています。企業の創業者や経営者、事業承継が必要な方、大地主など、富裕層の相続対策としても活用されています。
●不動産ファンド系会社
不動産ファンドは、投資家からお金を集めて不動産を取得し、その不動産から得られた利益を投資家に分配する仕組みで成り立っています。都心のビルや商業施設などを保有し、運用しています。
●不動産テック系会社
不動産に関わる仕組みや業務をテクノロジー(ITやAIなど)化することを主な業務としています。仲介、管理の支援業務や物件情報やマッチング、IoTVR、ARなど多岐に渡る分野があります。
まとめ
一口に不動産業者といっても、非常に多種多様に業務が分類・分業されています。
例えば、賃貸業者に事業用不動産の相談をしても、不慣れで対応できないことが多いでしょう。また、売買業者に土地活用の相談しても、売却の方向に話が進んでしまう傾向が高いでしょう。
他にも競売専門、外国人専門、民泊など細かく分類することができますが、大まかな種類は以上の通りです。
何かしらの相談をする場合は、的外れにならないよう業者を選別することをおすすめします。